journal|2023.06.13
本格的な夏が来る前に。ぜひやっておきたい、お庭と外回りの「夏じたく」(後編)
こんにちは! 「庭と生活雑貨とわたし」の阿部です。
夏までにぜひやっておきたいお庭と外回りの「夏じたく」について、前編では「お庭の夏じたく」についてお話ししました。
後編の今回は、家の外回りの「夏じたく」について。夏の家での暮らしを心地よく、健やかに、そしてちょっとお得に過ごすための3つのポイント「日除け・サッシ・雨対策」についてお伝えします。
目次
(1)光熱費の節約にもつながる!? 侮れない「日除け」の効果
とにかく暑い暑い夏。特に九州は、暑さや湿度が厳しい立地であることもあり、年々厳しくなる猛暑は、想像するだけでも夏バテしそうな心地です(笑)。
お家に関していえば、特に日差しの強さがもたらす熱の影響が厄介です。最近は採光性を重視した家づくりも多く行われていますので、その分、夏は日差しの影響を大きく受けることにもなります。
実際、夏に家の中に入ってくる熱の約70%は窓から、という調査結果も出ているようです。
※「LIXIL」サイトより。出典:(一社)日本建材・住宅設備産業協会
夏をできるだけ快適に過ごすための「夏じたく」としてぜひ取り入れたいのが、窓の外の「日除け」です。具体的にはシェード、オーニング、タープなどを設置する方法があります。
と、ここで、「窓からの熱を遮るなら、カーテンでも十分では?」と思われるかもしれません。もちろんカーテンでも対策はできますが、実は窓の外で太陽の熱を遮る方が、より高い効果が得られるとの調査結果があるのです。
※「LIXIL」サイトより
そして、太陽の熱を多く遮ることができるということは、家の中の温度が上がりにくくなり、エアコンの省エネにつながりやすくなるということ。電気代値上げなどの世知辛いこの時代、節電効果を得られるのは、とても大きいですね。家の断熱性などで変わりますが、一般的な住宅ですと、外に日除けを設けることで30%近い節電効果を得られるとの調査結果もあるようです。
そして、この日除けのなかでもわたしがオススメしたいのが「シェード」です。
オーニングは耐水性の幕でできていて雨除けなどにも使われるもの。 一方でシェードは布でできている日除けです。シェードの場合は、自然光の明るさを優しく取り入れたり、風を取り入れることができるという利点があります。そして、夜も外からの目隠しになるので、窓を開けておくことができます。ちなみに、冬季はロールして収納できるようになっています。
風通しがよくなると、さらに家の中の快適性も高まりますね。そしてシェードの下なら、真夏でも子どもを庭やベランダなどで外遊びをさせることだってできます。
猛暑、酷暑が当たり前の今の時代、太陽の明るさも家の中の快適性も、節電も、子どもの外遊びも、全部を妥協したくなかったら、シェードは必須のアイテムかもしれません。シェードを取り付けるには工事が必要で、どうしても設置にお金はかかります。 ただ、これはわたしがエクステリア屋だから言うのではないのですが、シェードには費用を十分にペイできる効果があるのではないかな、と思います。
何より、真夏に日差しを気にせず、外の風をふわりと取り入れることができる快適さは、本当にかけがえのないものです。
ちなみに、取り付け工事ができない家だったり、賃貸のお住まいなどで難しかったりする場合は、自分で外付けできる「タープ」を使うのもオススメです。その際、タープがUVカット素材であるかどうかを、しっかり確認しておくとよいですよ。
(2)「窓を替える」だけで、快適性がぐんと上がる
夏の室内快適性、省エネにつながる「夏じたく」でもう一つ検討したいのが、サッシの取り替えです。
これは、昔ながらの住宅や中古住宅、リノベ物件などに住んでいる人が該当すると思います。(最近家づくりをしたのなら、最新の機能性を持ったサッシが使われている場合が多いと思われるので)。
実は、古いサッシと新しいサッシでは、その断熱・気密性などの機能面に驚くほどの大きな差があるんです。大幅なリフォームをせずとも、サッシを交換するだけで、「夏涼しい・冬暖かい」が実現できるので、ぜひオススメしたいです。
ちなみにサッシの交換には、既存の窓に内窓や外窓を追加する方法、丸ごと交換する方法などがあります。予算やサッシの形状などによって選択するとよいかなと思います。
エクステリア専門店のわたしが、なぜ家の設備のことをオススメするのかというと、2023年現在、このサッシ交換に対する補助金制度があることを、ぜひ多くの人に知ってほしいからです。
先進的な断熱性能がある窓へのリノベーションに対して、最大200万円の補助金が出るという制度です。予算上限に達し次第この事業は終了してしまうようなので、気になる人は早めにチェックをしたほうがよいかもしれません。
(3)豪雨に備えて、見逃しがちな「雨どい」の整備を
現代の夏、酷暑と共に豪雨も年々、増えてきています。強い勢力を持つ台風や線状降水帯、ゲリラ豪雨などという言葉も、当たり前に耳にするようになりましたね。
地球の気候は一体どうなってしまうのか、心配になってきます…。
それはともかく、雨がひどいときは家の中にいれば安心ではありますが、より快適に過ごすために、豪雨に備えた「夏じたく」をオススメしたいです。
それは、雨どいの掃除です。
屋根の縁についていて、雨水を流す役割をもつ「雨どい」ですが、意外に落ち葉や泥などが詰まっていることが多いです。このまま豪雨を迎えてしまうと、雨どいが溢れてしまって、大量の雨水がドバドバと落ちていってしまいます。これが、家の中への雨もりになって壁の中のカビや腐食の原因になったり、外壁を汚してしまうことも。
さらに、雨どいがつながっている「雨水マス」も詰まっていることがあります。そうなるとうまく排水がなされず、お庭が水浸しのままになってしまう恐れもあります。
それを防ぐためにも、台風や豪雨のシーズンが来る前に、いちど雨どいや雨水マスを覗いてみてください。
高い位置にある雨どいは、脚立などに乗って見る必要があるので、気をつけて。トングなどで詰まっているものを取り除きましょう。
また、雨水マスはフタを開けるとバケツ状の容器があり、そこにものが詰まっている場合があります。これもトングなどで取り除きましょう。これだけで水の流れが大きく変わります!また、もし可能なら、家周りの側溝などが詰まっていないかの点検もできるとベターです。 毎年、想像以上の雨量に襲われることもあります。身の回りでできる限りの対策を行っておきたい所です。
気候的には過酷でも、やっぱり大人も子どもも、夏の到来はワクワク、待ち遠しいものです。お家周りの「夏じたく」をしっかり整えて、楽しいおうち時間でたくさんの思い出を作りましょう!
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